第二の散歩道

定年後【第二の人生】の中で少しでもお役に立てられる情報を発信します。2021年9月にがん宣告を受けました。闘病生活の中での内容が多くなっていくかもしれませんが、よろしくお願いします。

がんは夢だったという夢を見た

夢だったという夢

夢を見た。がんは夢だったという夢。目が覚めた。がっくりした。やっぱりがんは夢じゃなかったんだと。意外と落ち込みは大きかった。

抗がん剤投与も4クールが終わった。通常の投与期間終了で、最大でも6クール。それは抗がん剤の効果があった場合。なければ、抗癌剤投与は終了。次は、免疫療法。そこには条件がある。そこをクリアして延命が年内程度。副作用を乗り越えてそれぐらいだ。

終わりが近づくのか

治療が進むことは、終わりが近くなるってことなのか普通は治療の終わりは完治が見える。がんは、死が見える。この気持ちをなんて表現していいか。

今、私はそれなりに元気だ。癌疼痛もなく、排尿もそれほどストレスなくできてている。血尿もなく、お通じも順調。お酒も美味しいし、食欲もある。なのにあと〇ヶ月なんて信じられない。信じたくない。

f:id:amton:20220228085302j:image

まだ楽しい思いをさせてほしい

現在、抗がん剤の副作用はほぼストレスなし。免疫療法が始まればわからない。大きな新たな病状を受けながら、死を待つのかもしれない。副作用は日常生活で問題のないレベルでいてほしい。今がそうであるから余計に思う。妻と観光したり食事したりとても楽しい。まだまだこういう思いをさせてほしい

僕の書斎

病室が書斎

がん延命治療で4回目の入院。個室を希望していつの間にか病室が書斎になった。不思議なものだ。物の定位置が決まってくる

一日の過ごし方は同じパターンだけど自分の自由時間設定も時間帯も設定されてくる。自分なりの行動パターンが決まってくる

副作用が出ている期間もそう長くない。高熱、食欲不振、吐き気、寒気、倦怠感、ふらつきなどあるが、なんとか耐えれる。

f:id:amton:20220203114443j:image

 

2回目の抗がん剤治療が終わった時点で、CTの結果、膀胱がんが縮小しているという結果だった。決して治るわけじゃないのにうれしく思うものだ。転移した骨はわからないが医療用麻薬を飲んでいるものの、痛みは全くなくなっている。ありがたい。今では体力、筋力はものすごく落ちたけれどまあまあ元気だ。

高級ホテル

不思議と自宅だと意外とやることが多いもので、宅急便、郵便、買い物、掃除、散歩などなど。知的生産する時間が少なる傾向。その点、病棟個室にいると、外出はできないけれど、買い物は病院内の大きいコンビニで済む。さすが大学病院で、医療従事者も買い物するので、なんでも売っている。もちろん郵便物も出せるのだ。なんと便利か。

時たま訪れるのは、看護師、担当医チーム訪問、掃除のおじさん、おばさん。ゴミ捨てのおばさんが来るぐらいで、それ以外は自由時間。たっぷりある

静かな部屋で14階の大きな窓から外界をみながら知的生産に集中できるのだ。食事も薬も看護師さんが持ってきてくれる。寝たきりや介護が必要じゃない私には贅沢な時間を過ごさせてもらっている。この先どうなるかはわからないが。

f:id:amton:20211111170048j:plain

よくよく考え方を変えてみれば、高級ホテルと考えれば部屋代は高いけれど個室でよかったと思っている。看護師との会話、掃除のおじさん、おばんさん、ゴミ捨てのおばさんなどなど、毎日コミニケーションが図れる。自宅にいるとなかなかできないことだ。

余命という有効期限が告知された自分にとっては、どこにいようが貴重な時間だ。その貴重な時間を最大限に使っていきたいと思っている。

 

 

 

 

 

帰ってきました/住めば都

妙に落ち着く

今日から入院。不思議なもので、入院連続3回目もなれば、妙に落ち着く病院病室になっちゃうからマカ不思議。

若い看護師に年始のご挨拶。なんか妙にほがらかな自分がいるんですよね。がん患者という不治の病で余命宣告されている自分を忘れています。

これでいいのか、これで悪いのかわからない。明るくふるまったほうが、免疫力が上がるかもしれないし。

f:id:amton:20220105144808j:image

個室病室に入ったとたん、テキパキと荷物を振り分ける自分がいるんです。自分の好きな配置の巣を作り始めてるってわけ。

僕の書斎

今回はパソコンは、動画編集用に使っているノートパソコンを持参しました。そして動画専用の新しいカメラも持参。

長い入院生活をなんとか満喫できるように。そうでないと生きている時間がもったいないと思っています。

 

三回目の抗がん剤投与があすからスタート。副作用との闘いです。これだけは慣れないな。

 

amton.hatenablog.com

 

忘れかけたひととき

長期入院から一時的に解放されて、自由な毎日が続いてます。おかげさまで抗がん剤副作用、癌疼痛も顕著な症状も軽減の日々、この頃、散歩で近くの百貨店やマーケットまで行ったりするようになりました。歩く速度も少しずつ上がってきました。

 

f:id:amton:20211224034723j:image

筋力の低下

長期の入院で筋力は一気にダウン。すぐ疲れます。入院などの安静による筋肉の低下は一週間で10~15%低下するそうです。

低下の速さに比べて、回復するには相当の時間がかかり、一週間の安静による体力低下を回復するには、一ヵ月かかるといわれています。私の場合半年ほどかかる計算になります。「えっ~~」ですよね。

骨への転移による腰の痛みもあるので余計に歩く速度が以前に比べて遅くなったなぁ~って感じます。

運動しないと筋肉が薄くなるそうです。そして、骨からカルシウムが溶け出して関節の動きも滑らかでなくなるそうです。動かすと痛みが生じるので、動かさないでいると、さらに筋力が低下するそうです。

私の場合、抗がん剤の副作用としてカルシュウム低下があって、一日5回カルシュウム剤を飲んでいます。先日外来で血液検査をしたら、カルシュウムの値がまだ、だいぶ低いそうで、副作用リスクが高いため2回目の骨の抗がん剤は見送られました。カルシウム値を上げるためにも筋力つけなきゃって思うこの頃です。

忘れかけた一瞬

散歩をしながら、ウインドショッピングや趣味のギターをつま弾いたり、YouTubeやTVで趣味を満喫している人たちを見たり、身体の調子もよく感じ始めたこの頃、一瞬、忘れることがあります。それは、自分が不治の病にかかっているがん患者であるということを忘れるんです。

ほんの一瞬ですけどね。気づくと、「あっ、夢か、俺はがん患者だった・・」とがっくりする瞬間があります。

でも、「忘れるぐらい心も体も調子がいいんだ」と思うようにしています。やりたいことをとにかく少しでも実行していこうと思っています。そのためにも、筋力つけに今日も散歩。どこに行こうか・・・・

 

amton.hatenablog.com

 

 

 

 

すこーし飲んで すこーし酔う

止め時

がんになるまで酒は好きなだけ飲んで、さらに飲んでました。ところががん患者になった今、ちょっとの酔を感じた時が止め時になったんです。

 

f:id:amton:20211213043614j:image

 

 

まず酒を小さなコップになみなみ日本酒を注ぐ。そして3口ほど飲むと腹わたにしみてくるんです。この瞬間が五臓六腑にしみわたるひととき。これがたまらなく美味い。たまらなくいい感じなんですね。

すこ~し飲んで すこ~し酔う

そして、ごはんを食べる。この時間がたまらない生きててよかったと思える瞬間でもあります。小さなコップに残った日本酒を飲む。もうこれでいいんです。気持ちよく程よく酔います。酒ってこういう飲み方が正解なのかなって思うくらいです。

この歳になって、がんになって知りました。少し飲んで、少し酔う。そんな飲み方が身体にやさしくて、心にいい飲み方なんだって。

飲んで飲まれて飲んで♬~ は若い時の青春。酒を知らない者の飲み方なのかもしれないってこの頃思いますね。

皆さんも小さなコップになみなみ日本酒を注いで、少し飲んで少し酔ってみませんか。

医療用麻薬に感謝申し上げます

あれだけ痛かった癌疼痛。痛みは人間にとって高レベルのストレスだと緩和ケアの先生から聞きました。

私の場合、骨に転移しているので、骨の疼痛は半端じゃなかったのですが、医療用麻薬の投与で痛みがほぼやわらげられました。劇的的でした。

f:id:amton:20211205111054j:image

痛みの報告

痛みは体温や血圧の様に数値で示すことはできないので、まず、主治医、薬剤師、緩和ケアの先生らに伝えていきます。伝え方は、痛みの強さを10段階で表現していきます。

0:痛みがない

10:想像できる最大の痛み

0~10までの11段階に区切った時に最も近い数字を伝えていきます。あと症状も伝えていきます。

  • どのような時に痛みが強くなるか?
  • どうすると楽になるか?
  • 一日のうちで痛みが強くなる時間はあるか?それは何時ごろか?
  • どのように痛むか?ずきずき、重苦しく・きりきりなど

 

この報告の結果、医療用麻薬の種類や投与量が決められていきます。そして痛みがコントロールされれば、日常生活が可能となります。

  • 痛みで眠りを邪魔にされない
  • 安静にしていれば痛まない
  • 身体を動かしても痛みが強くならない

痛みがほぼないことで、精神的にとても楽で、医療用麻薬の効果に感謝です。

当然医師の指導のもとですから中毒になる可能性は低いので安心。健康な時にはわからなかった感謝の思いを身にしみているこの頃です。

 

 

 

おば~ちゃん!気持ちがよ~くわかるよ!

隣の病室からな何やら数名の看護師たちの優しく大きな看護の声がしてきた。高齢のおばあちゃんが騒いでる。看護師たちの看護しながら話を聞いていると、どうも病室から逃げ出したい様子。

f:id:amton:20211204083623j:plain

たまたま飲み物を買いに行く時でおばあちゃんの病室の中がうかがえた。窓から出ようとしているおばあちゃん。

それを阻止しようと車いすに乗せようと必死な看護師たち。おばあちゃんは、看護師たちの手をつねり、かみついたり、それはそれは必至だった。

買い物から帰るときにはナースセンターの別室へ運ばれる時だった。おばあちゃんが僕を見ながら、大きな声で「助けておくれ 助けてくれ」と叫んだ時、僕は何も言えず、顔も無表情になっていた。どうしようもつかない自分に罪悪感まで感じるほどの瞬間だった。

わかるな、おばあちゃんの気持ち。私の場合は、のこのこと散歩できるし、病状的に体力的にはなんとかトイレ・シャワーも自分でできる。

さらに動画や電子ファイルの整理(クラウドデーター)やブログやフFacebookツイッター、家族や仲間とビデオチャットなどSNSでなんとか暇をつぶしてなんとかしているけど、基本的には病状のつらさ、ムズムズするような孤独感と嫌になるほどの暇な時間と空気感はたっぷりある

高齢者にとってはとんでもない場所

ふと思った。高齢で中途半端に元気は、入院はたまらない世界だと思う。動体能力も落ち、好きなように動けず、ブログやFacebookツイッター、家族や仲間とビデオチャットSNSで時間をつぶすなんて程遠い世界だろうし、昔ながらの生活にお慣れになっている高齢者は、それはそれは退屈で独房の中そのものなのかもしれない。

看護師さんも「私も1カ月ほど入院した経験があるけど、おばあちゃんの気持ちよくわかります」と言っていた。それぐらい長期入院はつらいってこと。

老人ホームの様に余暇やボランティア演出、コンサート、カラオケ、ゲームのようなことができる施設があれば、少しは入院生活も患者にとってどれほど気持ちの安らぐことか。

もちろん、病院は病気を治すところと断言されれば何も言えないし、現代において経営的に無理というのもわかる。

人間はロボットじゃないし、感情もある生物。病気の先は「死」が待っているわけでから、そんな患者にこそ、余暇的空気が必要

長生きしていればそれでいいとは、やはり言い切れない。長期入院しながら痛いほど感じるこの頃です。

 

amton.hatenablog.com

 

 

 

 

 

 

amton.hatenablog.com